米ファイザーと共同開発した伝令RNA(mRNA)ベースの新型コロナウイルス用ワクチンで一躍有名になった独バイオ医薬品企業ビオンテックは18日、同社が単独で開発する黒色腫治療用ワクチンで治験の第2段階に当たる第2相臨床試験を開始したと発表した。共同設立者のオズレム・テュレジ最高医学責任者(CMO)は「mRNAベースのワクチンが持つ可能性を我々は新型コロナウイルスへの投入ですでに明確化できた」と発言。今後はがん治療でも大きな成果を出すことに意欲を示した。
mRNAベースのワクチン「BNT111」を用いて第2相治験を開始した。欧州連合(EU)、英国、米国、オーストラリアの黒色腫患者120人が参加している。治験では「セミプリマブ」というがん治療薬と組み合わせて投与し、薬効を確かめる。
ビオンテックは年内にさらに2種類のがん治療ワクチンで第2相治験を開始する予定だ。