独鉄鋼業界団体シュタールが22日発表した5月の粗鋼生産高は前年同月比42.7%増の366万1,000トンと大きく拡大した。増加は3カ月連続。世界経済の回復で需要が伸びていることが大きい。比較対象の2020年5月は新型コロナウイルス感染の第1波の影響で生産が大幅に落ち込んでおり、その反動で伸び率が押し上げられたという事情もある。
高炉鋼が53.9%増の253万8,000トン、電炉鋼が22.6%増の112万3,000トンとともに大きく拡大した。銑鉄は52.4%増の234万トン、熱間圧延鋼材は42.4%増の308万5,000トンだった。
1~5月の粗鋼生産高は1,719万9,000トンで、前年同期を14.8%上回った。高炉鋼が16.5%増の1,183万6,000トン、電炉鋼が11.3%増の536万3,000トンとともに拡大。銑鉄は15.4%増の1,091万3,000トン、熱間圧延鋼材は16.4%増の1,525万1,000トンだった。