ダイムラーの乗用車子会社メルセデスベンツは25日、将来のモデルに搭載するオペレーティングシステム「MB.OS」の開発に向け西南ドイツのジンデルフィンゲン拠点でソフトウエア開発者1,000人を新規採用すると発表した。ベルリン、テルアビブ(イスラエル)、米シアトル、サニーベール、北京、東京、印バンガロールにある研究開発拠点でも計2,000人を採用することから、同分野の人員を3,000人拡大することになる。サジャド・カーン最高技術責任者(CTO)は「ソフトウエアはデジタル・イノベーションの成功を決定する要因だ」と明言した。
メルセデスベンツはMB.OSを2024年から自社モデルに搭載する。これにより顧客向けのデジタルサービスを大幅に拡大。同サービスの営業利益(EBIT)で25年には約10億ユーロを確保する目標だ。
ジンデルフィンゲンで新たに採用するソフト開発者には勤務時間の裁量の余地を大幅に与えるとともに、業績重視の給与体系を適用する。同拠点の従業員の代表であるエルグン・リュマリ事業所委員長(ダイムラー監査役)は、「新しい雇用分野で今後も魅力的な雇用者であり続けるためには新しい従業員の利益と期待に対応しなければならない。我々はソフト業界の標準に準拠しなければならない」と述べた。