クノールブレムゼ―同業ヘラー買収に向け交渉―

商用車・鉄道車両用ブレーキ大手の独クノールブレムゼは29日、独自動車照明大手ヘラーの買収に向け交渉していることを明らかにした。創業者一族のメンバーから株式およそ60%を取得する方向で協議している。交渉は初期段階にあり、成立するかどうかは定かでない。他の企業もヘラーの買収を狙っているとされる。

ヘラーはヘッドライトなどの照明機器のほか、電子部品でも高い競争力を持つ。メディア報道によると、クノールブレムゼはヘラーのセンサー事業を手に入れることで、自動運転技術事業を強化できる。これまではセンサーを独コンチネンタルから調達してきた。

ヘラーの創業者一族が保有株を売却するとの観測は5月時点で浮上していた。現在の株価をもとに計算すると、ヘラー株60%は40億ユーロ強に相当する。買収には投資会社のほか、サプライヤー大手の仏フォルシアなども関心を示しているもようだ。

ヘラーの売上高は60億ユーロに上る。クノールブレムゼは同社を買収すると売上高が約190億ユーロに拡大。ボッシュ、コンチネンタル、ZFフリードリヒスハーフェンに次ぐ独4位のサプライヤーとなる。

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