電機大手の独シーメンスは7日、全米鉄道旅客公社(Amtrak)が実施した車両入札で落札に成功したと発表した。受注額は34億ドル。同社の鉄道部門が北米で獲得したものとしては過去最大となる。
電力を利用したハイブリッド電車など73編成を納入する。取引には予知保全やリアルタイムでの車両監視などの技術サービスが含まれる。Amtrakは必要に応じて140編成を追加発注する意向だ。
同社はシーメンス製車両をワシントンとボストンを結ぶ北東回廊と、国の助成を受ける区間に投入する。これにより、輸送能力を拡大するほか、運行時間を短縮し、乗客数を少なくとも年150万人増やす計画。車両にはWiFiのほか、各座席にコンセントとUSBポートが設置される。
車両は国内製品の優先調達を義務付けるバイ・アメリカン法に基づきカリフォルニア州サクラメントの工場で製造する。引き渡しは2024年に開始。北東回廊向けの車両は30年に引き渡しを完了する。