メルセデスベンツ―電池生産設備を機械メーカーと共同開発へ―

ダイムラーの乗用車・バン子会社メルセデスベンツは3日、将来世代の車載電池の製造に向け独機械大手グロープ・ヴェルケとの協業を強化すると発表した。メルセデスは早ければ2030年までに全車両を電気自動車(EV)に絞り込む方針を先ごろ、打ち出したばかり。これらのEVに搭載する電池を世界各地の工場で生産するため、電池生産設備を両社で共同開発・構築する考えだ。

メルセデスは電池システムを現在、欧州とアジアの計5カ所で生産している。今後は米国などにも工場を新設し、9工場体制とする考え。これらの工場で用いる生産設備をグロープ・ヴェルケと共同で手がけること取り決めた。共同開発する生産設備で製造した電池システムはEV専門ブランド「EQ」の車両に25年から搭載する予定だ。

グループ・ヴェルケは独南部の小都市ミンデルハイムに本社を置く企業。工作機械やモーター製造装置、電池・燃料電池製造装置など幅広い分野の機械を手がけている。メルセデスの電池工場ではすでに同社の設備が使用されている。ミンデルハイムのほか、米ブラフトン、ブラジルのサンパウロ、中国の大連、伊ピアネッツァに工場を持ち、雇用規模は6,800人に上る。直近の売上高は11億ユーロだった。

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