コンチネンタル―ペットボトル廃材を再生、タイヤに投入へ―

自動車部品大手の独コンチネンタルは3日、ペットボトル廃材から再生したポリエステル糸をタイヤ生産に投入する計画を発表した。2050年までにタイヤをすべて持続可能な材料で生産できるようにする取り組みの一歩と位置付けている。9月にミュンヘンで開催される自動車見本市「IAAモビリティ」にコンセプトタイヤを出展し、早ければ来年にも生産を開始する。

同社はペットボトル廃材からポリエステル糸を再生する技術を、中国の繊維メーカー亜東工業蘇州有限公司(OTIZ)と共同開発した。従来の技術と異なり、化学的な処理を経ずに再生する。具体的には機械的に粉砕した後に溶解して粒状化。固体状態で重合させ、紡糸する。

再生されたポリエステル糸はタイヤの骨組みに当たるカーカスに投入する。同社が実施したタイヤテストでは従来品と同等の性能が確認されたという。

従来型のタイヤにはポリエステル糸が1本当たり約400グラム使用されている。コンチネンタルが共同開発した技術では同量のポリエステル糸を60本強のペットボトルで作ることができる。

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