ドイツポスト―電動貨物機を発注―

物流大手ドイツポストは3日、急送便部門DHLエクスプレスが米スタートアップ企業エビエーション(Eviation)に電動貨物機「アリス」12機を発注したと発表した。アリスの調達契約を結ぶのは同社が初めて。事業活動で排出される二酸化炭素(CO2)の量を削減する狙いだ。

アリスはエビエーションが開発中の完全電動航空機で、旅客機としても利用できる。航続距離は815キロメートルで、1,200キログラム以上の荷物を搭載できる。充電時間は約30分。モーターは可動部品が少なくメンテナンスが簡単なため、利用者はコストを削減できる。年内に初飛行を行い、2024年にDHLエクスプレスに引き渡す。

DHLエクスプレスはアリスを近距離輸送に投入する意向だ。荷物の積み込み・積み下ろし中に充電できるため、効率良く運航できるとみている。

ドイツポストは50年までにゼロエミッションを実現する目標を掲げている。その実現に向け30年までに総額70億ユーロを投資。電動貨物機や配達車の調達、物流拠点の炭素中立化を図る。

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