独電機大手シーメンスは5日、鉄道設備・車両子会社シーズン・モビリティがオランダの公共交通機関向けソフトウエア企業Sqillsを完全買収することで合意したと発表した。定期収入を安定的に確保できる事業モデルの構築に向けてデジタルサービス事業を強化する。買収金額は5億5,000万ユーロで、業績に応じてアーンアウトを上乗せする。10-12月期(第1四半期)の買収手続き完了を見込む。
Sqillsは2002年の設立で、在庫管理、予約、チケット販売ソフトをクラウドベースのサービス(SaaS)として提供している。フランス国鉄(SNCF)やアイルランド国鉄、ユーロスターなど計9カ国の33社を顧客として獲得。22年の売上高で約4,000万ユーロを見込んでいる。従業員数はおよそ160人。シーメンス・モビリティの傘下に入ることでアジア太平洋、アメリカ大陸に事業を拡大する考えだ。