欧州連合(EU)加盟国は17日、オンライン形式で緊急の外相理事会を開き、イスラム主義組織タリバンが全土を掌握したアフガニスタン情勢について協議した。理事会後の声明で、「今後のアフガン政府との協力は、女性や少数派の基本的権利の尊重、腐敗防止、テロ組織による国土利用の阻止などが条件になる」と表明した。
ボレル外交安全保障上級代表(外相)は理事会後の記者会見で、「タリバンが戦いに勝利した以上、彼らと協議しなければならない」と述べた上で、「タリバンを承認するということではない」と強調。タリバン復権を受け、EU内で女性の人権侵害や欧州への難民の流入、国際的なテロ活動の活発化などへの懸念が高まっていると指摘し、こうした問題への対応を巡り、「タリバンとできるだけ早く、話し合いのために接触する必要がある」と語った。