ドイツ連邦雇用庁(BA)が8月31日発表した同月の失業者数は257万8,000人となり、前月を1万2,000人下回った。夏場は夏季休業などで雇用が縮小するうえ、職業訓練の修了者や新卒者の多くが失業登録することから例年、失業者が増加するにもかかわらず、今年8月は前月に引き続き雇用が拡大。BAのデートレフ・シェーレ長官は「労働市場は一段と回復した」と明言した。
失業率は横ばいの5.6%だった。季節要因を加味した実質ベースでは失業者の減少幅が5万3,000人に達した。
前年同月比では失業者が37万7,000人減少。失業率の低下幅は0.8ポイントに上った。
国際労働機関(ILO)基準の7月の失業率は前月と同じ3.7%と低水準にとどまった。
新規に操短の届け出対象となった被用者の数は8月1~25日に計6万8,000人となり、前月(10万3,000人)を大きく下回った。過去最高の昨年4月は802万4,000人に達していた。
国の操短手当を実際に受給した人は6月時点で159万人(暫定値)となり、前月の227万人から減少した。減少は4カ月連続。ピーク時の昨年4月(600万人)に比べると62%少ない。
8月の求人件数は77万9,000件で、前年同月を19万5,000件上回った。季節要因を加味した前月比でも2万2,000件増えている。求人指数BA-Xは前月比1ポイント増の123へと上昇した。前年同月に比べると30ポイント高い。