独メーカーの3分の2がI4.0で後れを自覚

製品開発、製造、物流、顧客関係のネットワーク化を情報通信技術(ICT)の活用を通して推進するインダストリー4.0(I4.0)の構想がハノーバー産業見本市で発表されてから今年で10年を迎えた。独メーカーの62%がこの間、I4.0を導入するなど利用のすそ野は広がっているものの、66%は「他社に後れを取っている」「取り残されている」と感じている。独情報通信業界連盟(Bitkom)がメーカー551社を対象に今春実施したアンケート調査で分かった。ベルンハルト・ローレーダー専務理事は「製造業は独経済の心臓だ」と述べ、I4.0とDX(デジタルトランスフォーメーション)を速やかに進展させるための措置を取るよう次期政府に要求した。

I4.0普及拡大の最大の障害は企業の資金不足で、回答企業の77%が該当している。これにデータセキュリティの確保が61%、ITセキュリティが57%、専門人材不足が55%で続いた。95%がI4.0を事業拡大のチャンスとみている。

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