フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤは8日、中期成長戦略を改定し、財務目標と非財務目標を更新したと発表した。売上高で20億ユーロを達成するとともに、持続可能性や職場の安全性の一層の向上に取り組み、すべての主要市場でシェア拡大を目指す。
財務目標では、目標として売上高20億ユーロの他、使用資本利益率(ROCE)20%以上や、純利益の50%を超える配当を実現する。同社では、世界のタイヤ市場が2024年まで毎年約5%成長するとの予測に立ち、持続可能性に配慮した環境性能の高いタイヤ製品の需要が伸びると見込んでいる。製品ラインナップの拡充と販売量の拡大、および経営効率の向上を通じ、収益性を高めていくとしている。
非財務目標では◇2030年までにタイヤの原材料に占める再生可能素材の割合を50%に引き上げる◇30年までに原材料および製品展開における二酸化炭素(CO2)排出量を18年比で25%削減する◇休業事故件数(LTIF)を毎年20%削減する◇25年までに主要なサプライヤー全てにサステナビリティ監査を実施する――などの内容を盛り込んだ。
ノキアンタイヤは昨年、タイヤメーカーとして初めて、温室効果ガス排出削減に向けた国際共同イニシアチブである「サイエンス・ベースド・ターゲット・イニシアチブ(SBTi)」の認証を受けた。