デュル―電極コーティング装置受注、ポルシェ子会社から―

機械大手の独デュルは11日、車載電池セルの開発・製造を手がける独セルフォースから電極コーティング装置を受注したと発表した。デュルは電動車の今後の需要拡大を見据え、「戦略的に重要な受注を獲得した」としている。

セルフォースは高級スポーツ車大手のポルシェとフラウンホーファー研究所からのスピンオフであるカスタムセルズが今年、共同設立した合弁会社。ポルシェが経営権を持つ。電気自動車(EV)用の高性能電池セルを独自開発・生産し、ポルシェのレース車、スーパーカーに搭載する計画だ。

デュルが同社から受注した装置は、電池セルの正極材と負極材に金属箔のコーティングを同時に行うのが特徴。順番に行う場合に比べ生産プロセスが迅速化され、精密性と品質も高まるという。2018年に買収した米子会社メグテック(Megtec)が開発した。

セルフォースはデュルから調達する装置を22年からプロトタイプの開発、24年から量産に投入する。調達価格は千万ユーロのケタ台の前半。

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