セルビアがクリアストリームに参加、自国通貨建て投資の活発化狙い

●簡便性の向上で、セルビア資本市場の流動性が高まるとみる

●クリアストリーム参加で内国債への投資が急激に増える傾向

ドイツ証券取引所の国際証券決済機関(ICSD)であるクリアストリームが4日から、取り扱い対象にセルビア金融市場を加えた。取引後の手続きを簡易化することで、外国投資家によるディナール建て投資を活発化させる狙い。ライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)がセルビア業務を独占的に代行する。

クリアストリームとセルビア財務省の発表によると、これを機に、国内通貨ディナール建てのセルビア国債取引で外国の投資家が直接、外国為替決済できるようになる。簡便性の向上で、外国からの投資が拡大し、セルビア資本市場の流動性が高まるとみている。

セルビア国債は以前、JPモルガンのエマージング・マーケット・ボンド・インデックスに採用されていた。これが大きな原動力となり、国債流通市場の流動性が大きく伸びた経験から、外国投資家の関心は十分とみている。

欧州新興国がクリアストリームのシステムに加わると、国外からの内国債への投資が急激に増える傾向がみられる。2019年夏のウクライナの例でも、初日から投資額が顕著に増加した。

上部へスクロール