パワー半導体市場は30年までに3倍に拡大

独電気電子工業会(ZVEI)は14日、世界のパワー半導体市場規模が2030年までに現在の3倍に拡大するとの見通しを明らかにした。半導体市場全体の6倍のスピードで成長すると指摘。シェア30%で世界最大の市場となっている欧州が現在の地位を保つためには同年までに新工場を計6カ所、開設する必要があるとして、欧州連合(EU)とドイツなどの加盟国政府に支援策を速やかに決定するよう促した。

パワー半導体は電力を調整する電子デバイスで、消費電力と二酸化炭素(CO2)排出の抑制などに寄与する。特に製造業、再生可能エネルギー、電動車で需要が大きく伸びる見通しだ。ZVEIの役員は、パワー半導体がなければグリーン電力もグリーン水素も得ることができず、完全電化社会を実現できないと指摘。「炭素中立・デジタル社会へのトランスフォーメーションにはパワー半導体が必要不可欠だ」と強調した。

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