ヤンデックス、ロンドンで食品即配サービスを開始

●「ヤンゴ・デリ」は注文から15分以内の配達をうたう

●ヤンデックスは現在、70超のネット関連サービスを提供

ロシアIT大手ヤンデックスは14日、ロンドンで食品即配サービス「ヤンゴ・デリ」を開始したと発表した。ロシア、フランス、イスラエルに続くもので、グループの国際化戦略が前進する。他社に先んじてさまざまな地域に進出し、各地で経営地盤を固めることを狙っている。

サービスを提供するのは、ベスナル・グリーン、バタシー、バーモンドジー、アクトンの4地区で、ヤンデックスでは140万人の潜在顧客があると計算している。数カ月以内に他の地区にもサービスエリアを広げる予定だ。

ヤンゴ・デリは注文から15分以内の配達をうたう。食品から焼きたての菓子、日用品のほか、「ロンドンの食品即配サービスとして初めて」温かい食事も扱う。

ヤンゴ・デリは機械学習システムをベースに購買を自動化しており、需要を正確に予想し必要な商品を仕入れることができるという。

ヤンデックスは1997年に検索エンジンの運営を開始した。現在では配車サービスから音楽ストリーミング、電子商取引(EC)など、70を超えるインターネット関連サービスを提供する。

食品即配サービスは2019年にロシアでスタートした。デジタル化のすう勢に加え、新型コロナ流行が追い風となり、国内食品配達大手にのし上がった。20年11月にテルアビブ、21年8月にはパリに進出。パリではすでに全20区のうち10区で営業する。

ヤンデックスは今年4-6月期(第2四半期)の年換算ベースの流通総額(GMV)が前年同期比の2.3倍に当たる2億5,500万英ポンド(3億5,100万米ドル)に急増した。

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