自動車部品大手の独コンチネンタルは22日、2021年12月期の業績見通しを引き下げた。半導体不足で世界の乗用車・小型商用車生産台数が低迷しているうえ、原材料と物流コストが大幅に膨らんでいるためで、売上高を従来予測の「335億~345億ユーロ」から「325億~335億ユーロ」へと下方修正。売上高営業利益率(調整済みのEBITベース)も「6.5~7%」から「5.2~5.6%」へと引き下げた。
部門別では、オートモティブ・テクノロジーズの売上高を「160億~165億ユーロ」から「145億~155億ユーロ」、売上高営業利益率を「0.5~1.0%」から「マイナス2~マイナス2.5%」へと下方修正した。半導体不足に伴う物流コスト増加額は約2億ユーロを見込んでいる。自動運転と安全技術分野の研究開発費拡大も利益を圧迫する。
ラバーズ・テクノロジーズ部門では売上高を「172億~178億ユーロ」から「172億~175億ユーロ」、売上高営業利益率を「12.5~13.0%」から「12.3~12.7%」へと引き下げた。原料調達コストの増加幅は従来予測の5億ユーロから5億5,000万ユーロに膨らむ見通しだ。
コンチネンタルは同日、21年7-9月期暫定決算の売上高が80億4,100万ユーロとなり、前年同期の86億7,900万ユーロから7.4%落ち込んだことも明らかにした。事業の取得・放出と為替変動を加味した実質ベースでは減収幅が8.5%に上った。売上高営業利益率は8.4%から5.2%に低下している。
オートモティブ・テクノロジーズでは売上高が41億3,200万ユーロから34億7,700万ユーロ、売上高営業利益率が1.9%からマイナス2.3%へと悪化。ラバーズ・テクノロジーズでも売上高が43億8,500万ユーロから43億3,300万ユーロ、売上高営業利益率が15.0%から11.3%へと落ち込んだ。