自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は10月28日の決算発表で2021年12月期の販売予測を引き下げた。半導体不足で生産が落ち込んでいるためで、コロナ禍で激減した前年を「大幅に上回る」としていた従来予測を「前年並み」へと下方修正した。売上高と売上高営業利益率については従来予測を据え置いた。売上高で「大幅増」、特別費計上前と計上後ベースの同利益率でともに「6.0~7.5%」を見込む。
1-9月期の販売台数は695万1,000台となり、前年同期を6.9%上回った。半導体不足による生産低迷が今後も続く見通しを踏まえ、同社は21年12月期の販売台数が20年12月期と同水準にとどまると予想している。
7-9月期(第3四半期)の営業利益(特別費計上前)は27億9,800万ユーロとなり、前年同期を12.1%下回った。販売・売上減が響いた格好で、販売台数は24.4%減の193万3,000台、売上高は4.1%減の569億3,100万ユーロへと落ち込んだ。