独自動車大手のアウディは10月27日、ドイツのネッカースウルムにおける高電圧電池の開発事業を強化すると発表した。同拠点をエレクトロモビリティ関連の主要技術のコンピテンスセンターに位置づけ、従業員の研修プログラムも拡充する。
アウディはネッカースウルムですでに、プラグインハイブリッド車(PHEV)用の高電圧電池を開発している。今後は、純粋な電気自動車の高電圧電池のポートフォリオ全般もネッカースウルムで開発する。また、2023年までに高電圧電池の技術を試験するための技術センターを開設する。
バッテリー技術センターの開設に向けては、これまで内燃エンジンの試験センターに勤務してきた従業員に研修を実施し、2023年から様々な電動車向けの高電圧電池モジュールを試験できるようにする。ネッカースウルムでは、高電圧電池の開発と既存の軽量化技術センターとの相乗効果も期待されている。
ネッカースウルムでは、2020年末から従業員に高電圧電池システムに関する研修を実施している。今後さらに、技術開発分野の従業員に高電圧電池に関するテーマの様々な研修プログラムを提供するなど、研修プログラムを拡充する。
アウディは、2026年以降に世界市場に投入する新モデルはすべて電気自動車とする戦略を打ち出している。また、2033年までに内燃エンジン車の生産を打ち切るする方針も発表している。このような戦略転換に伴い、従業員に電動車に関する研修を実施しており、2017年から世界全体で約3万人が研修プログラムに参加した。