スウェーデン商用車大手のボルボグループは3日、自動運転部門のボルボ・オートノーマス・ソリューションズと、セメントなど建設資材大手のホルシム(スイス)が共同で、石灰採石場における自律型電動運搬車両の運用試験を実施すると発表した。持続可能な輸送ソリューションの実用化を図るもので、両社は試験結果をさらなる車両開発につなげていく。
試験はホルシムのグラーベンコプフ採石場(スイス・ジッゲンタール)で行う。当該車両は静粛性に優れるほか、同種の市販車両として初めて欧州連合(EU)の安全性能基準である「CEマーク」を取得している。
今回の試験運用事業は、ホルシムのデジタル化イニシアチブ「プラント・オブ・トゥモロー」の一環として行われる。当該イニシアチブでは安全で持続可能なセメント生産に向けた革新的なソリューションを開発するため、生産工程全体の自動化技術やロボット技術、人工知能(AI)の導入に取り組んでいる。
ホルシムは2019年以来、すべての生産部門において再生可能エネルギーの使用率100%を達成している。