インド鉄鋼大手のタタ製鉄は2日、独同業ヴッパーマンと協力し、自動車のシャシ用に耐腐食性を高めた熱間圧延高張力鋼板を供給していくと発表した。タタのオランダ子会社と、ヴッパーマンのオランダ子会社ヴッパーマン・スタール・ニーダーランド(WSN)が共同で、従来品より厚みのある2-4ミリ亜鉛メッキ高張力鋼板の生産設備を整備していく。
新たな鋼板製品は自動車用途の厳しい要件を満たすため、HSLA(高張力低合金)と、先進高張力鋼(AHSS)のFB(平鋼)、CP(複合組織鋼)、XPF(エクストラ加工成形鋼)の利点を組み合わせたうえ、亜鉛メッキで耐腐食性を高めている。
WSNは国際自動車産業特別委員会(IATF)が定める自動車産業品質マネジメントシステム規格「IATF 16949:2016」の認証を取得している。同社とタタは今後、ドイツ自動車工業会(VDA)など様々な業界標準に準拠する形で熱間圧延鋼材のポートフォリオを拡充していくとしている。