クロアチアの信用格付け、過去最高に=フィッチが格上げ

●「BBBマイナス」から「BBB」へ1段階引き上げ

●同国のGDPは他の「BBB」諸国の中央値より40%多い

米格付け大手のフィッチ・レーティングスは12日、クロアチアの長期信用格付けを「BBBマイナス」から過去最高の「BBB」へ1段階引き上げた。2023年のユーロ導入が見込まれることや、経済を支える要素が整っていることを理由に挙げている。

フィッチは新型コロナの世界的流行によるショックにも関わらず、クロアチアが構造改革を進めてユーロ導入の条件となる収れん基準達成に大きく近づいたと評価。ユーロ導入は政府にとっても企業にとっても為替コスト・リスクの減少につながるとその利点を確認した。

人間開発指数(HDI)、世界ガバナンス指標(WGI)といった構造面での強さも強い。一人当たり国内総生産(GDP)は他の「BBB」諸国の中央値より40%多く、一方でインフレ率は低く外的影響を受けにくい。

マイナス点としては◇公的債務の大きさ◇少子高齢化◇過去最悪の景気後退などを挙げる。ただ、景気は予想より早く回復している。

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