世銀がトルコの地熱発電拡大を支援、3億ドル追加融資

●トルコは地熱発電能力を380メガワット超増強する計画

●新施設の稼働により、約3,000万トンのCO2排出削減を見込む

世界銀行は昨年12月、トルコの地熱発電計画を支援するため、新たに総額3億ドルを融資することを決めた。同計画にはこれまでに2億5,000万ドルを融資済みで、今回の融資資金は発電施設、掘削能力増強、蒸気基地開発、地熱利用技術などに充てられる。

トルコは地熱発電能力を380メガワット超増強する計画だ。新発電施設が実現すれば、稼働期間全体で約3,000万トンの二酸化炭素(CO2)排出削減となる見通しだ。民間投資額は5億5,500万ドルを予定する。世銀の直接融資に加えて、世銀傘下の気候投資基金(CTF)が3,980万ドル、世銀のエネルギー分野プログラム「ESMAP」が35万ドルを融資する。

世銀は、地熱開発への投資インセンティブを高めるため、投資リスクを抑え民間投資の拡大につながる「リスク共有メカニズム」を採用している。地熱発電の潜在能力が大きいトルコでは、2010年代半ばから開発が加速し、2020年時点で約60の発電所が稼働している。世銀は民間投資がさらに活発化しエネルギー転換が進むことに期待している。

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