イスラエル、可逆性燃料電池のスタートアップ始動

●再生エネ普及の壁である蓄電問題の解決を狙う

●同電池は電解反応を行い水素を貯蔵する能力を併せ持つ

イスラエル系の投資会社ディカマ(Decama)・キャピタルはこのほど、子会社リフューエル(Refhuel)を通して、バルイラン大学の研究開発企業BIRADから可逆性燃料電池(RFC、リバーシブル燃料電池とも)技術のライセンスを取得した。再生可能エネルギーの普及促進の壁となっている蓄電問題を解決する技術の実用化を狙う。

この技術は、同大学のリオル・エルバズ教授(化学)を中心に開発された液体水素キャリアをベースとする。水素と酸素を反応させて電気を発生させる通常の燃料電池の機能に加え、電解反応を行い水素を貯蔵する能力を持つ。

余剰電力で水を電解して水素としてエネルギーを貯め、不足時に燃料電池として電力を供給できるため、エネルギー供給の安定化に役立つと期待される。第一段階では建築物向けに実用化を進めるという。

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