フォード、指向性オーディオアラートシステムを開発

米自動車大手フォードの欧州法人は17日、ドライバーへの警報システム(ドライバーアラート)を発展させた「スマート・ドライバーアラート」を開発していると発表した。自転車のベルの音や歩行者の足音、車の走行音などを疑似的に再現し、ドライバーが注意を向けるべき対象物の種類と位置を正確に把握できるようにする。

「ディレクショナル・オーディオアラート(Directional Audio Alerts)」と呼ばれる同技術では、車載センサーが車に近づいてくる対象物の種類と方角を識別する。歩行者なら足音、自転車ならベルの音を合成し、対象物に最も近い車内のスピーカーから音を出して危険を知らせる。音に指向性を持たせることで、近づいてから遠ざかるまでをリアルに再現しており、ドライバーは対象物との距離感を聴覚的に把握できる。

フォードによると、同技術を使うことでドライバーは周囲状況をより把握できるようになる。被験者が目を閉じた状態でのシミュレート実験では、74%の確率で状況を正確に認識できたという。

上部へスクロール