トヨタがロシア工場を停止、戦争と制裁で部品供給に問題

●サンクトペテルブルク工場ではRAV4とカムリを生産

●ウクライナ事業については2月24日から停止

トヨタ自動車は3日、ロシアのサンクトペテルブルク工場の稼働を4日から停止すると発表した。ウクライナへの同国の軍事侵攻と欧米などの制裁に伴い部品調達や製品輸送が困難になっているためで、完成車の輸入も停止する。

トヨタは2007年にサンクトペテルブルク工場を開設した。現在、ロシア国内市場向けに「RAV4」と「カムリ」を生産している。国内の販売・サービス拠点数は168カ所に上る。

同社はウクライナ事業については2月24日から停止している。その他の欧州地域での製造販売事業に影響はないという。

日本車メーカーではホンダがすでにロシア向けの4輪車と2輪車の輸出を停止している。欧米による経済制裁の影響で製品輸送と決済が困難になっているためだという。欧州自動車大手ステランティスと合弁でロシア工場を運営する三菱自動車も、部品調達の問題により生産を停止する可能性がある。また、トヨタと同じくサンクトペテルブルクに工場を持つ日産自動車は、操業を継続しつつ状況を注意深く見守るとコメントしている。

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