●インスタを含むフェイスブックのサービスはロシアで禁止に
●ガスプロム子会社はロシア版TikTokの「Yappy」を立ち上げ
ロシアの写真・動画共有ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「ロスグラム(Rossgram)」が、3月28日付でサービスを開始する。国家通信規制当局(Roskomnadzor)が14日、「インスタグラム」のサービスを遮断したことが背景にあり、アレクサンダー・ゾボフ氏を中心に複数の起業家がロシア版を立ち上げる好機として「ロスグラム」を作成した。クラウドファンディングや有料情報も合わせて提供する。
インスタグラムの親会社である米メタ・プラットフォームズ(前フェイスブック)は、ロシアのウクライナ侵攻後、同社サービスのヘイトスピーチ方針を暫定的に変更し、ウクライナのSNSユーザーによるロシア・プーチン大統領を批判する投稿を一部容認すると発表した。これを受け、ロシアでの「フェイスブック」サービスが禁止されるとともに、メタに対して刑事捜査が開始された。
ロシアが国産製品・サービスを導入する動きがこのところ目につく。国営ガス最大手ガスプロムの子会社、ガスプロム・メディアは昨年11月、世界的な人気動画共有SNS「ティックトック(TikTok)」に対抗する「ヤッピー(Yappy)」を立ち上げた。最近では、ウクライナ侵攻後、アップル社が「iPhone」の販売を停止したことを受け、国営ハイテク企業ロステックの子会社がスマートフォン「AYYA T1」を開発し、政府機関から約50万台を受注している。