世界自動車生産台数、今年260万台減少=S&Pグローバルモビリティ予測

●露ウクライナ戦争が半導体部品不足による減産に追い打ち

●減産規模は両国の需要冷え込みで100万台、間接影響で160万台

ロシアのウクライナ侵攻により世界自動車市場が大きな打撃を受けそうだ。S&Pグローバルモビリティは15日に発表した3月の軽量自動車市場調査で、今年の世界生産台数が当初予測を260万台下回る8,160万台に落ち込む可能性を指摘した。サプライチェーンにも大きな影響が及びそうだ。

生産台数下方修正では、ロシアおよびウクライナの需要冷え込みで100万台近く減産となると予測している。残り約160万台の減産は、コロナ禍による現状の半導体チップ供給停滞に加え、自動車サプライチェーンで重要な役割を担う両国からの供給が途絶えることが理由だ。ウクライナはワイヤーハーネスと半導体用ネオンガス、ロシアは触媒コンバーターに使われるパラジウムのサプライヤーだが、戦争で生産が止まっている。

3月に入り中国の深 や長春が新型コロナ感染拡大防止のためロックダウン(都市封鎖)となり、半導体工場が操業停止を余儀なくされたことも、サプライチェーンにさらに影響を与えている。

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