ドイツ連邦統計局が4日発表した3月の輸出高は営業日数・季節調整後の実質で1,206億ユーロ(暫定値)となり、前月を3.3%下回った。ロシアのウクライナ侵攻が響いた格好で、ロシア向けは制裁や企業の抑制の影響で62.3%減の9億ユーロへと激減した。
輸出を仕向け先地域別でみると、欧州連合(EU)域外は5.1%減の540億ユーロへと後退した。米国は3.2%増の115億ユーロに拡大したものの、中国は上海のロックダウンが響き4.3%減の91億ユーロに縮小。英国も3.9%減の55億ユーロとなった。ユーロ圏は2.9%減の456億ユーロ、EUのユーロ非加盟国は0.9%増の210億ユーロだった。
輸入高は1,174億ユーロ(暫定値)で、前月を3.4%上回った。EU域外からが10.1%増の607億ユーロと大きく拡大。中国は15.8%増の163億ユーロに上った。米国は6.3%増の68億ユーロ、英国は40.8%増の37億ユーロとなっている。ロシアは2.4%減の36億ユーロ。化石燃料が同国からの主な輸入品となっている。ユーロ圏からの輸入は3.0%減の392億ユーロ、EUのユーロ非加盟国からの輸入は3.0%減の175億ユーロとともに落ち込んだ。
貿易収支は32億ユーロの黒字となったものの、前月の111億ユーロから大幅に縮小した。前年同月は140億ユーロに上っていた。
3月の名目輸出高は1,374億ユーロ(同)で、前年同月を8.1%上回った。同輸出高は20.1%増の1,277億ユーロ(同)で、貿易黒字は前年同月の208億ユーロから97億ユーロに縮小した。
1~3月の輸出高は営業日数・季節調整後の実質で3,627億ユーロに上った。前年同期を10.1%上回っている。同輸入高は22.7%増えて3,394億ユーロとなった。