露IT大手ヤンデックス、事業売却でVKと基本合意

●「ヤンデックス・ニュース」と「ゼン(Zen)」の2事業を売却

●最大12億5,000万米ドル相当の社債の繰り上げ償還に備えた措置

ロシアのIT大手ヤンデックスは4月28日、2事業の売却で国内同業大手のVK(旧メール・ル)と基本合意したと発表した。今後、技術的詳細を詰める。

取引の対象となるのは、ニュースの収集・整理ツール(ニュースアグリゲーター)の「ヤンデックス・ニュース」と、ユーザー生成コンテンツ(YGC)推薦・ブログプラットフォームの「ゼン(Zen)」。成立には連邦独占禁止局(FAS)の承認が必要となる。

ヤンデックスは、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、米ナスダックにおける株式取引が停止された。これが原因で、最大12億5,000万米ドル相当の社債の繰り上げ償還を迫られる可能性があり、今回の事業売却はそれに備えた措置となる。今後は、テクノロジー部門に注力する方針だ。

27日発表の2022年第1四半期決算は、営業損失が124億3,400万ルーブル(前年同期2億6,700万ルーブル)、最終損失が130億3,700万ルーブル(322億ルーブル)となり、損失が急激に膨らんだ。期末キャッシュフローは880億ルーブル(10億4,700万米ドル)で、このうち390億ルーブルが外国にある。(1RUB=1.82JPY)

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