ポーランドKGHMとタウロン、SMR建設推進で協力

●KGHMはSMR導入によりコストやCO2排出量の削減につなげる

●米ニュースケールが同社製SMRを29年までに納入する予定

ポーランドの精銅大手KGHMとエネルギー大手タウロン(Tauron)はこのほど、小型モジュール原子炉(SMR)の建設推進で協力することで合意した。KGHMはSMR導入によりコストや二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげる。

KGHMは今年2月、原子炉メーカーの米ニュースケール・パワーとの間でSMRの建設で正式に合意している。ニュースケール社は自社製品の「VOYGR」を2029年までに納入する予定だ。KGHMは精錬に使用する自家用の石炭火力発電を原子力に代替し、年間800万トンのCO2削減につなげる他、エネルギー分野進出の足掛かりとすることも意図している。

KGHMは排出量の少ないガス設備を持つが、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入を進める方針も掲げており、バルト海での洋上風力発電の入札にも参加している。

一方のタウロンも化石燃料の利用を減らし、CO2排出量の少ない発電燃料への転換を図っている。

ポーランドでは国営原子力発電会社(PEJ)が同国初の原子力発電所建設に関わる環境影響報告書を政府に提出している。

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