ロシア人の「第二のトルコ」~カザフスタン

カザフスタンは内陸国。ビーチに行きたい人が最初に思いつく目的地ではない。しかし、ウクライナ戦争による移動制限や欧米からの制裁で、ロシア人は行きなれたトルコへは出かけられない。そこで、旅行会社は「トルコに代わる」目的地としてカザフスタンを売り込み始めた。

ロシアの南にあるカザフスタンは内陸国だが、世界最大の湖であるカスピ海に面する。ロシアのツアー催行業者協会によれば、東岸のアクタウへ行くツアーは「トルコへ遊びに行く時のような」5つ星ホテルのパッケージ旅行だ。「気候は暖か、天気は良い。モスクワからアクタウまではアエロフロートの直行便がある」と売り込むが、2人で1週間出かけると18万ルーブル(2,500米ドル)ほどで、トルコの1.5倍ほどかかる。サービスだってトルコ並みかどうかはわからない。

それでも、カザフスタンはロシア人旅行客にとって悪くないかもしれない。というのも、ロシア軍がウクライナを爆撃しているなか、外国へ海水浴に出かけたら、現地の人から冷たく扱われるのではという懸念があるからだ。カザフスタンではロシア語の話者が多く、ロシア語放送の視聴者を中心に、ロシア政府のプロパガンダを信じる傾向が強いとみられている。(1RUB=1.86JPY)

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