ドイツ連邦統計局は17日、自転車の2021年の国内小売売上高(部品と周辺商品を含む)が物価調整後の実質で前年を3.2%下回ったことを明らかにした。比較対象の20年はコロナ特需で同32.4%増と統計開始(1994年)後最大の伸びを記録しており、その反動が出た格好だ。コロナ禍前の19年比では28.2%増加しており、水準自体は極めて高い。
国内の自転車生産をみると、電動アシスト自転車の生産台数は前年比10.0%増の143万台に拡大した。同生産額も11.2%増えて7億7,190万ユーロとなった。モーターのない従来型の自転車は生産台数が6.1%減少。生産額も3.0%落ち込んだ。自転車部品の生産額は35.9%増の1億3,630万ユーロと大きく伸びている。
自転車の小売価格は平均5.8%上昇した。生産コストの上昇と高い需要、供給不足が反映された格好。上げ幅は電動アシスト自転車で5.9%、従来型自転車で5.7%に上った。交換部品は同6.9%、インスペクションは7.3%だった。いずれも21年のインフレ率3.1%を大きく上回っている。
自転車の世帯普及率は21年時点で79.0%だった。電動アシスト自転車は同13.3%。電動アシスト自転車の普及台数は710万台で、14年の160万台から4.4倍に拡大した。従来型自転車は6,670万台から6,110万台へと8.4%減少している。