●同社のレーダー・オン・チップ(RoC)は自動車システムを刷新
●すでに日本とベトナムの自動車メーカーと契約を締結
4Dイメージングレーダー技術を手がけるイスラエルのバヤ(Vayyar)・イメージングはこのほど、シリーズEラウンドで1億800万米ドルを調達した。この資金で自社装置・深層学習(DL)の能力を拡大し、新しい地域・業界への参入を図る。
バヤは2011年の創業。テルアビブに近いイェハッドに本拠を置く。ミリ波レーダーの送受信回路と信号処理プロセッサを統合した半導体「レーダー・オン・チップ(RoC)」を手がける。独自ソフトウエアスタック、機械学習アルゴリズムをベースにソリューションを提供する。
自動車用途では、同社の技術が車室内安全システム、先進運転支援システム(ADAS)、2輪車運転支援システム(ARAS)を刷新しつつあるという。ARASは伊ピアッジオのオートバイに採用され、量産されている。また、日本とベトナムの自動車メーカーとはすでに契約を締結。「他の自動車メーカーともほぼすべて、交渉が終盤に入っている」という。
今回の投資ラウンドでは、米コーチ・ディスラプティブ・テクノロジーズ(KDT)がリードインベスターを務めた。同じ米国のバッテリー・ベンチャーズ、ベッセマー・ベンチャーパートナーズ、リーガルフォー、CALテック、イスラエルのモアVCの既存株主のほか、新規に香港のGLyキャピタルマネジメントと米アトレイデス・マネジメントが投資した。また、中国国債金融(CICC)がリードファイナンシャルアドバイザーを引き受けた。今回の調達で、バヤの累積調達額は3億米ドルへ拡大した。