ルフトハンザが夏季ダイヤを間引き、空港の人手不足に対応

航空大手の独ルフトハンザは9日、7月のダイヤを間引きすることを明らかにした。空港の人手が不足し、フライト客が殺到すると処理能力を超え大きな混乱に発展することから、そうした事態を予防するため、運行本数を減らす。8月以降も間引きを行うかどうかは未定だが、空港の人手不足が短期間で解消する可能性はほぼないため、夏季の旅行シーズンを通して実施する可能性が高いとみられる。

ハブ空港のフランクフルト、ミュンヘンを発着するドイツ国内・欧州域内線で計900便を運休扱いとする。対象となるのは利用者が多い金曜日から日曜日の便。フランクフルトが運休全体の3分の2を占めるもようだ。子会社のユーロウイングスとスイスでも同様の措置を取る。日本行きなど長距離線は運休の対象とならない。

どの便を運休とするかは今後、決定する。影響を受ける乗客には速やかに通知し、予約の変更を要請する。国内の移動であれば提携先であるドイツ鉄道(DB)の高速鉄道を利用できる。

航空業界ではコロナ禍の発生後、大規模な人員削減が行われた。削減対象となった人の多くは新たな職をすでに見つけている。空港はコロナ規制の緩和に伴う利用者の急増に労働力の面で対応できない状態で、チェックインからセキュリティ検査、預け荷物の積込みまでとあらゆる業務分野で深刻な人手不足が発生している。祝日で連休となった6月最初の週末は欧州各地の空港で混乱が発生。多くの航空会社で欠航が発生した。

ルフトハンザは混乱を緩和するため乗客に、ゆとりを持って空港に到着することや、可能な限りオンラインチェックインを利用すること、手荷物を減らすことを要請している。

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