燃料電池の主要部品の一つである膜電極接合体(MEA)に関する欧州の共同研究開発プロジェクト。
極めて薄型で、超低負荷の層の次世代MEAについて研究し、数値モデリングと革新的な常時(In-Situ)特性評価の組み合わせにより、MEAの限界について科学的な理解を深めることを目的とする。
研究機関(SINTEF、IMTEK)、大学(TUC)、MEAサプライヤー(JMFC)に加え、輸送機器メーカー(BMW、FCP)も参加しており、研究成果を燃料電池ハードウエアで検証することができる。
実施期間は2020年1月1日~2023年12月31日まで。プロジェクト予算の約230万ユーロ全額を欧州連合(EU)が資金支援している。
調整役はノルウェーの研究機関SINTEFが務める。SINTEFは、PEM燃料電池およびエレクトロライザーの材料とコンポーネントの開発・評価に関する知見を持つ。フライブルク大学のマイクロシステム工学科(IMTEK)は、燃料電池触媒層のトモグラフィック再構成を含む、マイクロシステム技術で世界を主導している。
ケムニッツ工科大学(TUC)のAdvanced Powertrains部門は、輸送・定置用燃料電池コンポーネントおよびシステムの数値シミュレーションと特性評価で産業パートナーをサポートしている。
ジョンソン・マッセイ・フエルセルズ(JMFC)はMEAを提供する。
仏PRETEXOは、プロジェクト管理サービスを提供。FAST SIMULATIONSは、シミュレーションソフトウエアを開発している。
燃料電池スタックとシステムのサプライヤーであるPowercell Swedenは、2022年1月に当該プロジェクトに参加すると発表した。
プロジェクトに参加する機関・企業は下記の通り:
● SINTEF(ノルウェー、調整役)
● JOHNSON MATTHEY HYDROGEN TECHNOLOGIES LIMITED(英国)/JOHNSON MATTHEY PLC(英国)
● ケムニッツ工科大学(ドイツ)
● FCP FUEL CELL POWERTRAIN GMBH (ドイツ)
● BMW(ドイツ)
● フライブルク大学(ドイツ)
● PRETEXO(フランス)
● FAST SIMULATIONS UG(ドイツ)
● Powercell Sweden AB(スウェーデン)