ザルツギター(鉄鋼)―低CFPの圧延鋼板開発などで提携―

鉄鋼大手の独ザルツギターと鋼板大手の独ヴェルツホルツは15日、生産工程で発生する二酸化炭素(CO2)の量が少ない低カーボンフットプリント(CFP)の圧延鋼板開発と供給で提携合意したと発表した。製品ライフサイクル全体を通したCO2排出量の少ない製品の需要が増えていることに対応。差し当たり2028年まで協業する。

ザルツギターはCO2排出量の少ない電炉を用いて鉄鋼を生産する。これにより高炉を用いた場合に比べ同排出量を現時点で71%削減できるとしている。圧延鋼のCFPは鉄鋼生産過程で最も多く排出されることから、電炉を用いる効果は大きい。ヴェルツホルツはザルツギターから電炉で造った鉄鋼の供給を受けて冷間圧延鋼板を製造する。

ザルツギターは高炉の分野でも脱炭素化に取り組む。還元剤にグリーン水素を用いた鉄鋼の生産を2025年末から開始。CO2排出量を33年までに95%強(年800万トン)削減する。

上部へスクロール