●アックユ原発は世界で初めてBOO方式で建設
●1基ごとの出力は1,200メガワット
トルコ南部のアックユで建設中の同国初の原子力発電所で21日、4号機の建設が始まった。これにより、設置予定の全4基が着工したことになる。来年前半中に1号機が稼働する予定で、以降、年1基がこれに加わる。1基ごとの出力は1,200メガワット(MW)で、トルコの電力需要の約10%に相当するという。
原子炉の稼働寿命は60年だが、さらに20年延長できる。建設工事のピーク時には1万5,000人、原発運営時には4,000人の雇用が見込める。
トルコによると、アックユの施設は、原発として世界で初めてBOO方式(build-own-operate)で建設されるものだ。同方式では、民間事業者が施設を設計・建設し、維持管理・運営等を行い、事業終了時点で施設を解体・撤去する。公共側への施設の所有権移転はない。事業運営体のアックユ・ニュークリアにはロシア側が100%出資し、建設費200億ユーロ(推定)を全額負担している。
トルコは資源に乏しくエネルギーの対外依存が大きい。原発建設はこれを是正する試みで、エルドアン大統領は第2、第3の原発を整備する方針を示している。