ドイツ連邦統計局が3日発表した6月の輸出高は営業日数・季節調整ベースで1,343億ユーロとなり、前月を4.5%上回った。増加は3カ月連続。原材料やエネルギー価格の高騰を受けて輸出物価が上昇していることが大きい。物価を加味したベースでは輸出成長率が小さいとみられており、プライベート銀行ハオク・アウフホイザー・ランペのエコノミストは、「外需は当面、景気の足かせにとどまり続ける」との見方を示した。
輸出成長率を仕向け先地域別でみると、ユーロ圏は3.9%、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国は4.0%、ユーロ圏外は5.3%に上った。ロシア向けは14.5%と2ケタ台に達している。
6月の輸入高は0.2%増の1,279億ユーロとなり、5カ月連続で拡大した。増加幅はこれまでに比べ小さい。地域別ではユーロ圏が0.4%増、EUのユーロ非加盟国とユーロ圏外がそれぞれ0.1%増だった。ロシアはエネルギー価格の高騰を背景に4.8%増えた。
貿易収支は77億ユーロの黒字となったものの、黒字幅は前年同月(159億ユーロ)の半分以下に縮小した。
1~6月の輸出高(営業日数・季節調整値)は7,542億ユーロとなり、前年同期を13.0%上回った。ユーロ圏向けが13.9%、EUのユーロ非加盟国向けが13.1%、EU域外向けが12.3%の幅で増加。ロシア向けは制裁の影響で32.1%落ち込んだ。
1~6月の輸入高も26.2%増の7,225億ユーロと大きく伸びた。EU域外からが36.8%増えて全体をけん引。ユーロ圏は18.8%増、EUのユーロ非加盟国は12.9%増だった。ロシアは51.3%増と1.5倍に膨らんだ。