英ボーダフォン、ハンガリー事業を現地企業に売却

●取引額150億フォリント、欧州事業再編と債務削減を図る

●新事業体は固定通信と携帯電話双方で国内2位の事業者となる

英携帯電話大手ボーダフォン・グループは22日、ハンガリー子会社ボーダフォン・ハンガリーを、同国のIT大手4iGと国営持ち株会社コルビヌス(Corvinus)に完全売却すると発表した。取引額は150億フォリント(約18億ユーロ)。欧州事業を再編するとともに、債務を削減する。規制当局の承認を経て、年内の取引完了を見込む。

4iGは同子会社の株式51%を、コルビヌスは49%を取得する。新事業体は固定通信と携帯電話の双方でハンガリー第2位の事業者となる。シェアードサービス事業のボーダフォン・インテリジェント・ソリューション(VOIS)は取引に含まれない。

ボーダフォンのニック・リード最高経営責任者(CEO)は、「(ボーダフォン・ハンガリーと)4iGの統合により競争が促進され、ハンガリーのデジタル化に向けた投資が拡大する」と述べた。新事業体はドイツテレコム傘下のマジャールテレコム、およびイェッテル・ハンガリー(旧テレノール)と競合することになる。

ボーダフォン・ハンガリーの顧客数は移動通信事業で300万、固定通信事業で60万、ブロードバンドと有料テレビで70万に上る。(1HUF=0.33JPY)

上部へスクロール