電気駆動の小型輸送車(eカーゴバイク)「ONO」を開発・生産しているドイツの新興企業。2016年の設立で、ベルリンに本社を置く。従業員数は現在、85人。2020年秋から「ONO」を生産・出荷している。
同社は、都心部の移動(モビリティ)をよりクリーンに、より静かに、より省スペースにするという理念を持つ。
「ONO」は、電動アシスト自転車と小型自動車を組み合わせたような小型モデルで、主に、都市部におけるラストワンマイル(最寄りの集配センターから最終的な配達先までの最後の配達区間)の配送業務での使用を想定している。
「ONO」は、同社の共同創業者3人の一人であるムラト・ギュナック氏がデザインした。同氏は、メルセデスベンツやフォルクスワーゲン(VW)・グループのチーフデザイナーを務めた実績を持つ。
「ONO」は、部品点数1,200の設計となっている。積載容量は2立方メートル。14kWhの車載充電池を搭載し、一回のフル充電で約30キロメートルを走行することができる。電池は短時間で交換できるが、車載電池を2つにして航続距離を60キロメートルにすることもできる。
最高速度は時速25キロメートルで、自転車専用道路を走行することができる。運転免許証がなくても運転することができる。
同社は現在、DPD、UPS、ヘルメスなどの配送業者を顧客に持つ。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、納期は現在、約2カ月待ちの状況という。