●韓国KHNPがロスアトム子会社と22億5,000万ドルで契約
●政府は供与する技術が対ロ制裁に抵触する恐れはないと強調
韓国政府は25日、ロシア原子力公社(ロスアトム)がエジプトで進める同国初の原子力発電所の建設事業を巡り、韓国水力原子力発電(KHNP)がロスアトムのエンジニアリング子会社ASEと発電設備の供給契約を結んだことを明らかにした。取引額は22億5,000万ドル。KHNPはタービン関連の機器の供給と設置作業を請け負う。
韓国のユン・ソギュル大統領の上級補佐官は、ASEとの交渉はロシアのウクライナ侵攻とそれを受けた欧米の対ロ制裁という「予期せぬ要因」により遅延を余儀なくされたと述べた。別の高官は、韓国政府は米国に対し同原発計画への参加を事前に説明しているとしたうえで、計画に供与する技術が制裁に抵触する恐れはないと強調した。
同原発の建設地は地中海沿岸のマトロウフ県エル・ダバで、建設費は300億ドル。最新の第3世代+(プラス)のロシア型加圧水型原子炉(PWR)である「VVER1200」型炉(出力1,200メガワット)4基を設置する。ロスアトムにとり、アフリカ地域で手掛ける初めてのプロジェクトとなる。