ドイツ連邦統計局と連邦経済省が6日発表した7月の製造業新規受注指数(2015年=100)は物価・季節・営業日数調整後の実質で104.6(暫定値)となり、前月を1.1%下回った。減少は6カ月連続。前年同月比(物価・営業日数調整値)の減少幅は13.6%に達した。ウクライナ戦争とガス供給不足懸念に伴う不確実性の高まりを受けて需要の弱含みが続いている。製造業の先行き予想も暗く、景気回復の見通しは立っていない。
国内受注が前月比で4.3%、ユーロ圏(ドイツを除く)が同6.4%減り、全体を強く押し下げた。ユーロ圏外は前月のマイナス4.7%からプラス6.5%へと増加に転じている。
部門別では消費財が16.9%減と特に大きく落ち込んだ。製薬で23.6%低下したことが響いた。
投資財は0.2%減となり、2カ月連続で後退。中間財は1.5%増え2カ月連続で拡大した。
業界別でみると、構成比重の大きい自動車・自動車部品と機械はそれぞれ0.3%、4.1%減少した。「その他の輸送機器」は減少幅が21.9%に達し、前月に引き続き大きく落ち込んだ。化学品は5.7%減、電気設備は18.7%増だった。
6月の製造業新規受注は当初の前月比0.4%減から0.3%減へと上方修正された。
7月の製造業売上指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を1.8%下回った。6月については3.0%増から3.4%増へと上方修正されている。売り上げは新規受注を下回り続けており、製造業の受注残高は拡大基調が止まらない。