輸出見通し4カ月連続悪化、改善の見通しなし

Ifo経済研究所が27日発表した9月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月のマイナス2.8ポイントからマイナス6.0ポイントへと低下し、コロナ禍初期の2020年5月以来の低水準を記録した。同指数の悪化は4カ月連続、マイナスの領域に落ち込むのは3カ月連続。調査担当者は「輸出が拡大する見通しは現在、立っていない。中期的にみても、世界経済の冷え込みの影響で、強い勢いを期待することはほとんどできない」と悲観的な見方を示した。

Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味したものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、過半数の企業が輸出減を見込んでいることを意味する。

9月の調査では、ほとんどすべての業界で同指数が悪化した。特に化学、家具、金属で見通しが厳しい。一方、自動車業界では10~12月に輸出増を見込む企業が多い。

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