薪の価格が86%上昇、暖房不足懸念で需要急増

暖房用の木質ペレットと薪の価格が高騰している。輸送コストなどが上昇しているうえ、需要が大幅に増えているためだ。ドイツ連邦統計局は22日、8月は消費者向けの価格が前年同月を平均85.7%上回ったことを明らかにした。上げ幅は同月のインフレ率(7.9%)の10倍を超えている。

薪などの需要はロシアのウクライナ進攻を受けて急速に増え始めた。天然ガス、石油、電力価格の高騰を背景に、薪ストーブへの関心がにわかに高まったためだ。ホームセンターでは薪が品薄となっており、予約販売を導入している店舗もある。

3~7月の薪ストーブの輸入台数は前年同期比8.4%増の70万300台へと拡大した。全体の62.4%を中国製が占める。

薪ストーブは主に、メイン暖房を補う副次的な暖房として利用されている。2021年に完成した住宅の副次暖房に占める割合は11.8%に上った。

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