ルーマニアでSMR事業の合弁会社が誕生

●米ニュースケールのSMR6基を2030年までに設置する計画

●合計出力は462MWで、出力80MWの再生エネ発電設備も併設する

ルーマニア国営の原子力運営企業ニュークリアエレクトリッツァは9月27日、国内の民間電力・天然ガス会社ノバ・パワー・アンド・ガスと、小型モジュール炉(SMR)の開発事業「VOYGR-6」で合弁することで合意し、契約を結んだ。出資比率は50対50。設置工事中には、建設・製造業界でそれぞれ1,500人、2,300人、稼働後は発電所で200人の雇用が生まれると見込まれている。

中南部ドゥンボヴィツァ県のドイチェシュティ石炭火力発電所跡地に、米ニュースケールが開発したSMR6基を2030年までに設置する。合計出力は462メガワット(MW)。出力80MWの再生可能エネルギー発電設備を併設することも視野に入れる。両方とも実現すれば、旧石炭火力発電所よりも出力が大きくなる。

ニュークリアエレクトリッツァとニュースケールは2019年に提携を結んだ。米国貿易開発庁(USTDA)が120万米ドルを負担して実施された立地選定調査でドイチェシュティが選ばれた。米輸出入銀行は20年の時点でルーマニア原子力プロジェクトへ融資する用意があることを表明している。

ノバ・パワー・アンド・ガスは民間の電力・天然ガス供給会社で、再可エネ開発も手がける。インフラ事業の持ち株会社Eインフラグループの一員だ。

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