●演算速度は7.7ペタフロップス超、構成するサーバーは48台
●CPUコア数は計6,144個、NVIDIAのGPU「A100」も384枚組み込む
クラクフのAGH科学技術大学で4日、国内最速のスーパーコンピューター「アテナ」が稼働した。演算速度は7.7ペタフロップス超(1ペタフロップスは毎秒1,000兆回の演算)で、これまで1位だったポズナニ工科大の「アルテア(Altair)」(6ペタフロップス弱)を追い抜いた。AGH大学では、国内研究開発の活発化につながるとみている。
アテナはAMD EPYCプロセッサを採用したサーバー48台から成る。サーバーのRAM容量は各1テラバイト。全体のCPUコア数は6,144個に上る。また、NVIDIAのGPU「A100」が384枚組み込まれている。演算能力の向上で、医薬品・新材料研究のスケールアップが可能になる。世界のスパコンと比べると、演算能力では世界105位だが、「環境にやさしいスパコン上位500台」では9位につけている。
アテナは欧州連合(EU)が進める「欧州高性能コンピューティング共同プロジェクト(EuroHPC)」で配備が決まった。同プロジェクトでは、シミュレーション能力の向上を通じて、最先端の科学技術や産業競争力を強化することを目指している。