●同社のポーランド工場建設計画は実現に至らず
●チェコとスロバキアには生産拠点を持つ
自動車用シーリングシステム大手の独ザールグミ(SaarGummi)が、ポーランドに新たに事業拠点を構える。現地不動産開発業者、DLインヴェストグループによると、国内南西部のセンジシュフにあるDLインヴェストパークと9月末、倉庫と事務所のリース契約を交わした。DLインヴェストが開発する数万平方メートルの施設は来年後半の完成を予定している。
ザールグミはポーランドでは2014年秋に、国内南東部クラクフ地域のタルノウに5,500万ズロチを投じて工場を建設する計画を明らかにしていたが、実現に至らなかった。チェコとスロバキアにはすでに生産拠点があるが、ポーランドに物流拠点を設け事業の多様化を図るものとみられる。
ザールグミは1947年設立のドイツ企業で、2011年に中国の重慶軽紡集団(CQLT)に買収された後、ルクセンブルクに本社を移した。ゴムシーリング、熱可塑性シーリングなどをダイムラー、BMW、フォルクスワーゲン(VW)、ゼネラルモーターズ(GM)など自動車メーカーに供給するほか、建設業界にも多くの顧客を持つ。(1PLN=29.71JPY)