スカニアの大型電気トラック、リサイクル事業で運行開始

スウェーデン商用車大手のスカニアは3日、同社の大型電気トラックが同国のメーラルダーレン地方におけるリサイクル事業向けに運行を開始したと発表した。同国の輸送・機械サービス会社Foria、リサイクル・環境サービス会社Ragn-Sellsとの協力によるもので、メーラルダーレンにある火力発電所で発生する石炭灰(フライアッシュ)を、Foriaがスカニアの電気トラックを使ってストックホルムの北西に位置するヘグビトルプ(Hoegbytorp)に新設されるRagn-Sellsのリサイクル施設「Ash2Salt」に搬送する。

スカニアが提供する電気トラックの最大積載量は64トン。Foriaはすでにフライアッシュの輸送を開始しているが、新しいリサイクル施設「Ash2Salt」が操業を開始するまでは、搬送されたフライアッシュを当該施設に保管しておく。

「Ash2Salt」の開設後は、電気トラックが2交代制で輸送する。フライアッシュの積み下ろし時に電気トラックを充電することで、不要な停車時間を回避する。このため、スイス電機大手ABBの急速充電器2基(容量160kW)を「Ash2Salt」に設置した。今後、火力発電所にも同様に急速充電器2基を整備する予定。

今回の協力は、スウェーデンの主要企業・機関が道路輸送の電動化によるゼロエミッション化に取り組むイニシアチブ「REEL(Regional Electrified Logistics)」の一環として実施される。

上部へスクロール